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規格・清浄度

クリーンルームのクラスとは?
クラス100〜10万とISOクラスの早見表

最終更新:2026年9月24日

クリーンルームのクラスとは? クラス100〜10万とISOクラスの早見表規格・清浄度クリーンルームのクラスとは?クラス100〜10万とISOクラスの早見表

クリーンルームのクラスとは、空気中に浮遊する微粒子の数の上限で清浄度(クリーン度)を区分した等級で、数字が小さいほど清浄です。現在の国際規格であるISO14644-1のISOクラス1〜9と、旧・米国連邦規格のクラス100・1000・10000・100000(10万)の2系統が併用されています。対応はおおむね、旧クラス100・1000・10000・10万が、それぞれISOクラス5・6・7・8です。

同じ部屋を指しているのに数字がまったく違うため、打ち合わせで混乱の原因になります。この記事では、粒径ごとの上限粒子数の早見表、2つの系統の対応、等級ごとの用途、測り方の順に整理します。クラスは粒子の数だけを見た指標で、菌や化学物質は別の指標で管理する点も解説します。

目次
  1. クリーンルームのクラスとは
  2. ISOクラス1〜9の上限粒子数の早見表
  3. ISO規格と旧クラスの対応早見表
  4. クラス100〜10万とISOクラス5〜8の違い
    1. クラス100=ISOクラス5(3,520個/m³以下)
    2. クラス1000=ISOクラス6(35,200個/m³以下)
    3. クラス10000=ISOクラス7(352,000個/m³以下)
    4. クラス100000(10万)=ISOクラス8(3,520,000個/m³以下)
  5. クリーンルームのクラスと作業時・非作業時
  6. クリーンルームのクラスの測り方
  7. クリーンルームのクラスと費用の関係
  8. クリーンルームのクラスを決める根拠
  9. クリーンルームのクラスに関するよくある質問

クリーンルームのクラスとは

クリーンルームのクラスとは、空気1立方メートルあたりに含まれる微粒子の数の上限で清浄度(クリーン度)を区分した等級のことです。数字が小さいほど厳しい清浄度を意味します。

「清浄度クラス」「クリーン度」と呼ばれることもあり、指しているものは同じです。等級の区分はISO 14644-1で定められています(2026年8月29日時点)。

この等級は、空気中の浮遊粒子の数を基準にした区分です。ISO14644-1では、1立方メートルあたりの粒子数の上限を、対象粒径ごとに定めています。旧・米国連邦規格209では1立方フィートあたり0.5µm以上の粒子数で表していました。基準となる体積も対象粒径も違うため、単純な換算ではなく「おおむね対応する」という関係になります。

ここで押さえておくべきなのは、クラスは粒子の「数」だけを見た指標だということです。次のものはこの指標では管理できません。

  • 浮遊菌・落下菌——医薬品・食品・バイオでは微生物の管理が主眼になります。ISO14644とは別の測定方法が要ります
  • 分子状汚染(AMC)——気体状の化学物質。半導体では粒子より問題になることがあります
  • 温度・湿度——清浄度の等級とは独立した仕様です
  • 静電気・振動・騒音——工程によっては清浄度より重要になります

各等級の上限粒子数は次の見出しに表で示します。設計や契約に使う値は、必ずISO14644-1またはJIS B 9920-1の規格原文で確認してください。当サイトの表は規格の公表値を整理したもので、契約上の根拠にはできません。

ISOクラス1〜9の上限粒子数の早見表

ISOクラスの数値は、空気1立方メートルに含まれる粒子数の上限を粒径ごとに定めた表で決まり、クリーンルームの清浄度のレベルを比べる共通の物差しになります。

ISO14644-1:2015(日本ではJIS B 9920-1:2019)の表を、粒径0.1µmから5µmまで整理しました(単位は個/m³・2026年9月24日確認)。

ISOクラスごとの粒径別の上限粒子数(個/m³)
ISOクラス0.1µm以上0.2µm以上0.3µm以上0.5µm以上1µm以上5µm以上
110—————
21002410———
31,00023710235——
410,0002,3701,02035283—
5100,00023,70010,2003,520832—
61,000,000237,000102,00035,2008,320293
7———352,00083,2002,930
8———3,520,000832,00029,300
9———35,200,0008,320,000293,000

表の見方は3点です。クラスが1つ上がるごとに上限は10倍になること、同じクラスでも粒径が大きいほど上限は小さいこと、そして「—」の欄は判定に使わないことです。2015年の改訂で、粒子数が少なすぎて統計的に判定できない組み合わせ(ISOクラス5の5µmなど)は表から外されました。仕様書で「ISOクラス5」とだけ書くと、どの粒径で判定するかが決まりません。実務では0.5µm以上の粒子数で判定することが多く、クラスと粒径をセットで書くのが基本です。

実務でよく使うISOクラス5〜8を0.5µm以上の粒子で読むと、1m³あたりの上限は順に3,520個、35,200個、352,000個、3,520,000個です。たとえばISOクラス7は、0.5µm以上352,000個・1µm以上83,200個・5µm以上2,930個が上限で、旧クラス10000に相当します。

出典:JIS B 9920-1:2019(ISO 14644-1:2015と一致)の清浄度クラスの表。改訂前の規格(1999年版)には上表にない欄にも値があり、古い資料と数値が違うことがあります。

ISO規格と旧クラスの対応早見表

現場では旧クラス(100、10,000など)が今も使われます。ISOクラスとの対応を押さえておくと、社内の資料と各社の見積もりを突き合わせられます。

現場では2つの系統が併用されています。おおむねの対応関係は次のとおりです。

ISO規格と旧クラスの対応早見表
ISOクラス旧・米国連邦規格のクラスおおよその位置づけ主な用途の例
31最も厳しい水準半導体の先端プロセス、装置内の局所清浄空間
410非常に厳しい半導体前工程
5100無菌操作・先端製造の基準線無菌医薬品のグレードA相当区域、半導体、精密機器
61,000高清浄電子部品の組立、光学部品、印刷・乾燥工程
710,000実務で最も多い水準医薬品の準清浄区域、食品の清潔作業区域、精密組立
8100,000一般的なクリーン環境包装・梱包、資材の準備区域、植物工場
9—一般的な室内空気に近いクリーン区域の外周、更衣の第1段階

旧クラスの根拠だった米国連邦規格209Eは、2001年11月29日に米国連邦政府の一般調達局(GSA)が廃止し、ISO 14644-1・14644-2に置き換えられました(IEST・2026年9月24日確認)。規格としては失効していますが、現場の呼び方や古い仕様書には今も残っているため、両方の読み方が必要になります。

対応関係は基準体積・対象粒径が異なるため厳密な等価ではありません。契約書や仕様書では、どちらの規格に基づくかを必ず明記してください。「クラス1000」とだけ書かれた仕様書は、ISOクラス6を指すのか旧規格の1,000を指すのかが曖昧になります。

クラス100〜10万とISOクラス5〜8の違い

旧クラスの数字は、1立方フィート(約28リットル)の空気に含まれる0.5µm以上の粒子数の上限そのもので、クラス100なら100個以下、クラス10,000なら10,000個以下という意味です。

数字が1桁増えるごとに許される粒子数も10倍になります。現場で今も呼ばれる4つの等級について、ISOクラスとの対応、主な用途、設備側の目安を整理します。仕様書では「クラス10000」「クラス100000」とカンマなしで書かれることもあり、同じものを指します。100000は「10万」とも表記されます。

旧規格とISO規格の上限粒子数の対応(0.5µm以上)
旧クラスISOクラス旧規格の上限(個/ft³)1m³あたりに換算ISO規格の上限(個/m³)気流方式の目安
クラス1005100約3,5313,520部屋全体なら一方向流(層流)
クラス100061,000約35,31535,200非一方向流で到達する設計が多い
クラス10000710,000約353,147352,000非一方向流
クラス100000(10万)8100,000約3,531,4673,520,000非一方向流。クリーンブースでも対応できる場合がある

1立方フィート=約0.0283m³(1フィート=0.3048m)で換算した値です。換算値とISOクラスの上限がほぼ一致することが、2つの系統が「おおむね対応する」と言われる理由です。

クラス100=ISOクラス5(3,520個/m³以下)

クラス100とは、0.5µm以上の粒子が1立方フィートに100個以下の清浄度で、ISOクラス5(1立方メートルに3,520個以下)に相当します。無菌医薬品の充填部のように開放操作を行う重要区域や、半導体の一部工程で使われます。部屋全体でこの水準を保つには、天井一面のフィルターから床へ向かう一方向流(層流)が前提になり、換気回数と電力が大きく増えます。作業点だけをクラス100にするクリーンベンチや装置内の局所清浄化と組み合わせるのが一般的です。ベンチ単体の清浄度はクリーンベンチの清浄度で解説しています。

クラス1000=ISOクラス6(35,200個/m³以下)

クラス1000とは、0.5µm以上の粒子が1立方フィートに1,000個以下の清浄度で、ISOクラス6(1立方メートルに35,200個以下)に相当します。電子部品の組立、光学部品、精密機器の製造など、粒子が製品に直接付着すると不良になる工程で採用されます。一方向流にせず、天井のフィルターユニットの数を増やした非一方向流で到達する設計が多く、クラス100との中間の選択肢になります。

クラス10000=ISOクラス7(352,000個/m³以下)

クラス10000とは、0.5µm以上の粒子が1立方フィートに10,000個以下の清浄度で、ISOクラス7(1立方メートルに352,000個以下)に相当します。工業用クリーンルームで最も多く採用される清浄度です。精密組立、食品の清潔作業区域、医薬品工場の準清浄区域などが該当します。非一方向流で成立し、換気回数の設計次第で建設費と運転費を抑えられるため、要求が明確でない場合の出発点になりやすい水準です。換気回数の決め方はクリーンルームの換気回数をご覧ください。入室時は無塵衣への更衣に加えて、手洗い・消毒や靴の履き替えを組み込むのが目安で、段取りはクリーンルームの入室手順で解説しています。

クラス100000(10万)=ISOクラス8(3,520,000個/m³以下)

クラス100000(10万)とは、0.5µm以上の粒子が1立方フィートに100,000個以下の清浄度で、ISOクラス8(1立方メートルに3,520,000個以下)に相当します。包装・梱包、資材の準備区域、植物工場など、一般環境より清浄であればよい用途に使われます。公表されているクリーンブースの価格表でも最も安い区分で、ホクト総研の例では4㎡・クラス100,000が75万円からです(税別・2026年8月29日確認)。既存の部屋を改修して到達しやすい水準でもあり、クリーンブースで対応できる場合もあります。

クラス1・10(ISOクラス3・4)は半導体の先端プロセスや装置内の局所空間に限られ、部屋単位で採用する例は多くありません。半導体工場の考え方は半導体のクリーンルームとはで扱っています。

クリーンルームのクラスと作業時・非作業時

同じ部屋でも、測る状態によって粒子数はまったく違います。ISO14644-1では、設備の状態を3つに分けて定義しています。この区別を契約前に決めておかないと、竣工検査で揉めます。

クリーンルームのクラスと作業時・非作業時
状態内容実務での意味
建設完了時(as-built)設備は完成しているが、生産装置も人もいない最も良い数値が出る。施工会社が保証しやすい状態
非作業時(at rest)装置は設置・稼働しているが、人がいない引き渡し時の判定に使われることが多い
作業時(in operation)装置が動き、人が作業している実際の生産条件。人が最大の発塵源になる

作業時のほうが数値は必ず悪くなります。人体は動くだけで大量の粒子を出すためです。「クラス7で引き渡し」という契約が、非作業時の話なのか作業時の話なのかで、必要な設備容量は変わります。医薬品の無菌区域では非作業時と作業時の両方で基準が定められており、この二段階評価が設計の前提になります。

クリーンルームのクラスの測り方

クリーンルームのクラスは、パーティクルカウンタで室内の複数点の空気を吸引し、粒径ごとの粒子数が上限以下かどうかで判定します。

測定の手順はISO14644-1(JIS B 9920-1)で定められており、2015年の改訂で決め方が変わった点があります。

  • 測定点の数——室の面積から規格の表で決めます。改訂前は面積の平方根で計算していたため、古い測定計画書とは点数が違うことがあります
  • 判定の方法——各測定点の粒子数が上限以下であることを確認します。改訂前にあった95%信頼上限(95%UCL)の計算は廃止されました
  • 測定する状態——建設完了時・非作業時・作業時のどれで測るかを先に決めます。上の見出しで整理したとおり、状態が違えば結果は別物です
  • 粒径——0.5µm以上で判定するのが一般的ですが、対象粒径は仕様書で指定します。上限が「—」の組み合わせは判定に使えません

竣工時の判定だけでなく、稼働後も定期的に測って記録を残す必要があります。測定を自社で行うか外部に委ねるかを含めた運用の組み立てはHEPAフィルターの交換頻度と清浄度測定、微生物を測る場合は浮遊菌と落下菌の違いで解説しています。

クリーンルームのクラスと費用の関係

要求清浄度を上げると、必要な風量が増えます。風量が増えると、フィルタの枚数、送風機の容量、電力、そして天井内に必要なスペースがすべて増えます。1ランク上げる判断は、建設費だけでなく稼働している間ずっと続く電気代を増やす判断でもあります。

公表されている価格表でもこの傾向は確認できます。ホクト総研のオーダークリーンブースでは、25㎡の同一サイズでクラス100,000が225万円〜、クラス100が560万円〜と、清浄度の違いだけで2.5倍の開きがあります(税別・2026年8月29日確認)。

現実的な設計は次の考え方です。

  1. 工程ごとに必要なクラスを分ける——全室一律にしない
  2. 局所清浄化を併用する——装置内やクリーンブースで作業点だけを清浄にし、部屋のクラスを1〜2ランク緩める
  3. 付帯室で段階を作る——更衣室・前室・エアシャワーで清浄度を階段状に上げる。ここを省くと本室の清浄度が保てません

費用との関係はクリーンルームの費用で詳しく解説しています。

クリーンルームのクラスを決める根拠

クラスは自社で決めるものではなく、外部の要求から決まることがほとんどです。次の順で確認してください。

  • 装置メーカーの設置要求仕様書——製造装置には設置環境の要求が定められています
  • 取引先・顧客の監査基準——受託製造では発注元の基準がそのまま要求になります
  • 規制・規格——医薬品はGMPのグレード、食品はHACCPの運用に紐づきます
  • 自社の不良データ——現状の不良率と原因の分析。ここから必要な水準を逆算します

「念のため1ランク上げておく」という決め方は、初期費用と運転費の両方を恒久的に増やします。根拠となる文書を集めてから決めてください。規格の全体像はクリーンルームの規格、換気回数との関係はクリーンルームの換気回数と差圧で解説しています。

用途が決まっている場合は、要求クラスの実績を公式サイトで確認できる設計施工会社から探すのが早道です。半導体工場・医薬品工場・食品工場の用途別に比較ページを用意しています。

クリーンルームのクラスに関するよくある質問

クリーンルームのクラスについて、旧規格の10,000・10万とISO規格の対応、等級ごとの基準値、クリーン度との違い、測り方、菌数との関係など、仕様書を書く前に多い質問に本文の内容をもとに答えます。

クラス10,000はISOクラスでいうと何ですか?

おおむねISOクラス7に対応します。旧・米国連邦規格では1立方フィートに0.5µm以上の粒子が10,000個以下、ISOクラス7は1立方メートルに0.5µm以上の粒子が352,000個以下という定義です。工業用クリーンルームで最も採用の多い水準で、非一方向流の空調で成立します。

クラス10万(クラス100000)はISOクラスでいうと何ですか?

おおむねISOクラス8に対応します。旧・米国連邦規格では1立方フィートに0.5µm以上の粒子が100,000個以下、ISOクラス8は1立方メートルに0.5µm以上の粒子が3,520,000個以下という定義です。包装・梱包や資材の準備区域など、一般環境より清浄であればよい用途で使われ、クリーンブースで対応できる場合もあります。

ISOクラス7の基準値はいくつですか?

1立方メートルあたりの上限は、0.5µm以上の粒子が352,000個、1µm以上が83,200個、5µm以上が2,930個です(ISO14644-1:2015/JIS B 9920-1:2019)。旧規格ではクラス10000に相当します。仕様書では、判定に使う粒径と状態(非作業時・作業時)をあわせて書いてください。

クリーン度とクラスは同じ意味ですか?

実務ではほぼ同じ意味で使われます。清浄度(クリーン度)は空気のきれいさの度合いを指す言葉で、それを粒子数の上限で等級に分けたものがクラスです。仕様書ではISO規格か旧規格かを明記し、判定する粒径と状態(非作業時・作業時)を添えて書いてください。

クリーンルームのクラス100とISOクラス5は同じですか?

おおむね対応しますが、厳密には同じではありません。旧・米国連邦規格のクラス100は1立方フィートあたり0.5µm以上の粒子数、ISOクラス5は1立方メートルあたりの粒子数を粒径ごとに定めており、基準体積も対象粒径も違うためです。仕様書ではどちらの規格に基づくかを必ず明記してください。

クリーンルームのクラスは何を測って判定しますか?

パーティクルカウンタで空気中の浮遊粒子数を測定します。測定点数と測定位置はISO14644-1で定められた考え方に従います。ただし判定に使う状態(建設完了時・非作業時・作業時)で結果が大きく変わるため、どの状態で判定するかを契約前に決めておく必要があります。

クラスが高ければ菌も少なくなりますか?

相関はありますが、クラスは粒子の数だけを見た指標なので菌数を保証しません。医薬品・食品・バイオの分野では、浮遊菌・落下菌を別の方法で測定して管理します。菌が主な管理対象になる施設についてはバイオクリーンルームをご覧ください。

この記事を書いた人

執筆・編集:クリーンルームラボ 編集部

クリーンルームの設計施工会社について、対応分野・施工体制・公表実績を公式情報にもとづいてまとめています。

参照した情報:日本産業標準調査会(JISC)JIS検索(JIS B 9920-1:2019 クリーンルーム及び関連する制御環境-第1部)/公益社団法人 日本空気清浄協会(JACA)/ニッタ株式会社「クリーンルームの規格(ISO 14644-1:2015)」/IEST「Federal Standard 209E Cancellation」(2026年9月24日確認)/当サイト調べ(掲載12社の公式サイトを2026年8月29日に確認)(2026年8月29日確認)

最終更新:2026年9月24日