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用途別ガイド

食品工場のクリーンルーム
施工会社はどこ?おすすめ比較5選

食品製造・加工施設を対象に、この用途への対応を公式サイトで確認できた5社の比較と、確認すべき設計要件をまとめました

最終更新:2026年9月25日

食品工場のクリーンルーム 施工会社はどこ?おすすめ比較5選用途別ガイド食品工場のクリーンルーム施工会社おすすめ比較5選
目次
  1. 食品工場のクリーンルームに対応する会社5選
    1. 株式会社大気社
    2. 三機工業株式会社
    3. 明星建工株式会社
    4. コトヒラ工業株式会社
    5. 蒲田工業株式会社
  2. 食品工場について各社の公式サイトで確認できた記載
  3. 食品工場のクリーンルームは半導体と設計思想が違う
  4. 食品工場のクリーンルームで結露と防虫を先に潰す
  5. 食品工場のクリーンルームの発注前に整理する情報
    1. 規格・制度の数値は必ず原文で確認してください
  6. 食品工場のクリーンルームに関するよくある質問

食品工場のクリーンルームに対応する会社5選

この用途への対応を公式サイトで確認できた設計施工会社4社とクリーン機器メーカー1社です。掲載順は順位ではありません(順不同)。用途ごとの記載根拠はこの下の表にまとめています。選定の考え方は掲載・選定基準をご覧ください。

食品工場のクリーンルームに対応する会社5選
会社名本社・拠点公式サイトで確認できる対応分野施工体制料金の公表
株式会社大気社東京都新宿区/国内外に拠点電気・電子部品/化学/医薬品/食品産業空調設備の設計・施工—
三機工業株式会社東京都中央区/国内外に拠点半導体・FPD/医薬品(GMP)/食品(HACCP)設計・施工(産業空調事業)—
明星建工株式会社大阪府大阪市/東京支店・名古屋・東北・九州営業所半導体/製薬/食品(GMP・HACCP)設計・施工・管理をワンストップ—
コトヒラ工業株式会社長野県東御市食品工場/水産工場/機械工場クリーンルーム機器の自社開発・製造—
蒲田工業株式会社東京都港区/全国8営業所ICR/BCR/恒温恒湿/バリデーションクリーンルームの設計・製作・施工—

株式会社大気社

株式会社大気社の公式サイト
引用:taikisha.co.jp

生産工場・研究施設の産業空調設備を設計・施工する会社です。産業空調設備事業のページで、電気・電子部品、化学製品、医薬品、食品、印刷、自動車・鉄道車両・航空機、繊維を対応分野として挙げています。

この会社の特徴

  • 対応分野を7領域まで具体名で公開——電気・電子部品製造、化学製品、医薬品、食品、印刷、自動車・鉄道車両・航空機製造、繊維産業を明記しています。
  • 温湿度だけでなく微粒子・微生物の管理を掲げる——製造プロセスで「浮遊する微粒子や微生物を厳しく管理」する必要に触れています。
  • 半導体の大型案件への参画を公表——TSMC日本工場の主要設備工事への参画をリリースで公表しています。

施工の対応範囲

株式会社大気社
所在地東京都新宿区西新宿8-17-1
主な対応分野電気・電子部品/化学/医薬品/食品
施工体制産業空調設備の設計・施工
公表実績TSMC日本工場の主要設備工事への参画を公表
料金の公表公式サイトで料金の記載を確認できず

こんな人に向いています:半導体・電子部品の工場で、微粒子と分子汚染まで含めた環境制御を相談したい企業
食品工場で確認したいこと:費用と標準工期は公表されていません。産業空調設備事業のページには保守・改修の記載がないため、竣工後の保守をどこまで受けるかは個別に確認してください。

三機工業株式会社

三機工業株式会社の公式サイト
引用:sanki.co.jp

建築設備・プラント設備を扱う総合エンジニアリング会社です。産業空調事業のページで、半導体・FPD製造、医薬品製造、食品製造を対応分野として挙げ、規格に紐づけたクリーンルームの型を明記しています。

この会社の特徴

  • 用途と規格を対応づけて公開している——医薬品にはGMP対応のバイオクリーンルーム、食品工場にはHACCP対応のクリーンルームと明記しています。
  • 半導体向けの要素技術を列挙——ナノテクノロジー対応技術、ケミカル対応技術、低露点対応技術、微振動対策技術を挙げています。
  • 環境試験系の施設も手がける——自動車産業向けの全天候環境試験装置やスポーツトレーニング実験センター、冷凍倉庫施設を実績分野として挙げています。

施工の対応範囲

三機工業株式会社
所在地東京都中央区明石町8-1
主な対応分野半導体・FPD/医薬品(GMP)/食品(HACCP)
施工体制設計・施工(産業空調事業)
公表実績スーパークリーンルームの建設に貢献と公表
料金の公表公式サイトで料金の記載を確認できず

こんな人に向いています:GMP・HACCPなど規格要求のあるクリーンルームを、規格名まで含めて相談したい企業
食品工場で確認したいこと:産業空調事業のページには保守・リニューアルの記載がありません。竣工後の定期点検と再バリデーションの扱いは個別に確認してください。

明星建工株式会社

明星建工株式会社の公式サイト
引用:meisei-kenko.co.jp

クリーンルーム事業を主力に掲げる建設会社です。工業系(半導体関連)とバイオ系(製薬・食品)に分けて対応を公開し、材料選定から設計・施工・管理までをワンストップで提供すると明記しています。

この会社の特徴

  • 工業系とバイオ系を分けて公開——半導体関連の工業系クリーンルームと、GMP・HACCPが関わる製薬・食品向けのバイオ系クリーンルームを別に説明しています。
  • 床・天井・壁の材料選定から提案——材料の選定からの提案が可能と明記し、清浄度クラスに応じた設計から施工・管理までを一貫して行うとしています。
  • 国土交通大臣許可(特-4)を保有——第16635号として建築工事業・管工事業・内装仕上工事業など多数の業種を公表しています。

施工の対応範囲

明星建工株式会社
所在地大阪府大阪市城東区永田2-13-22
主な対応分野半導体/製薬/食品(GMP・HACCP)
施工体制設計・施工・管理をワンストップ
公表実績工業系とバイオ系のクリーンルームを別立てで公開
料金の公表公式サイトで料金の記載を確認できず

こんな人に向いています:半導体や製薬の工場で、クリーン内装の施工品質を重視したい企業
食品工場で確認したいこと:費用と標準工期は公表されていません。社員数は50名(2024年6月7日現在)で、大規模案件の同時進行数は個別に確認してください。

コトヒラ工業株式会社

コトヒラ工業株式会社の公式サイト
引用:kotohira.biz

食品工場や水産工場、機械工場など高い衛生環境が求められる現場向けの機器を自社開発・製造するメーカーです。製品群のひとつとしてクリーンルーム機器を持ち、食品工場用エアシャワー、衣類用ダストクリーナー、集塵機などを公開しています。

この会社の特徴

  • 食品工場向けの機器を明示している——食品工場用エアシャワーについて、コンパクト設計で既存設備にも導入可能と公表しています。
  • 異物混入対策の製品を揃えている——衣類用ダストクリーナー、原料投入時の粉体飛散を抑えるクリーンフープ、粉体用小型集塵機などを自社製品として公開しています。
  • 創業1940年・社員297名——創業1940年、設立1945年2月、社員数297名(2025年11月末時点)と公表しています。

施工の対応範囲

コトヒラ工業株式会社
所在地長野県東御市滋野乙1320
主な対応分野食品工場/水産工場/機械工場
施工体制クリーンルーム機器の自社開発・製造
公表実績食品工場用エアシャワーなどの自社製品を公開
料金の公表クリーンルーム機器の料金は記載なし(クリーン機器以外の一部製品に定価の掲載あり)

こんな人に向いています:食品・水産の工場で、エアシャワーや異物対策機器から導入したい企業
食品工場で確認したいこと:クリーンルーム本体の設計施工については、公式サイトの製品情報では確認できませんでした。オーダーメイドクリーンブースKCBシリーズは、協力会社での組み立て工事後に清浄度測定を行い、後日「測定結果報告書」を送付するとしています。機器単体の導入か、組み立て工事まで含むかを個別に確認してください。なお同社の製品はクリーンルーム機器のほか、小型集塵機、長靴・短靴衛生機器、電解水関連機器、殺菌・脱臭機器、バイオトイレ、スキー関連製品など多岐にわたります(2026年8月29日確認)。クリーンルーム専業のメーカーではありません。

蒲田工業株式会社

蒲田工業株式会社の公式サイト
引用:kamata.co.jp

クリーンルーム事業の専用サイトで「クリーンルームの設計施工専門」を掲げる会社です。事業内容に「クリーンルームの設計・製作・施工」「クリーンブースの設計・製作・施工」を明記し、営業所を東京・神奈川・埼玉・静岡・名古屋・大阪・広島・熊本に構えています。

この会社の特徴

  • 設計から施工まで一貫対応を明記——事業内容に「クリーンルームの設計・製作・施工」と記載があります。ICR・BCR・恒温恒湿・バリデーションを対象に挙げています。
  • 特定建設業許可を保有——東京都知事許可(特-4)第94313号 建築工事業ほか、管工事業・機械器具設置工事業・とび・土工工事業などを公表しています。
  • 営業所を8か所公開——三郷・相模原・富士・静岡・名古屋・大阪・福山・熊本に営業所、富士と三重に工場があると公表しています。

施工の対応範囲

蒲田工業株式会社
所在地東京都港区港南2-16-3 品川グランドセントラルタワー24F
主な対応分野ICR/BCR/恒温恒湿/バリデーション
施工体制クリーンルームの設計・製作・施工
公表実績クリーン環境構築の実績30年以上と公表
料金の公表公式サイトで料金の記載を確認できず

こんな人に向いています:大規模改修を含めて関連工事まで一括で任せたい企業
食品工場で確認したいこと:費用は公表されていません(概算は、寸法・清浄度・空調の有無を伝えて依頼する形です)。工期はよくある質問で、発注から設置完了まで約2か月となることが多く、サイズ・仕様によっては短縮できると回答しています。自社の条件での工期は見積もり時に確認してください。

食品工場のページのPR枠(1社限定)は現在募集中です。掲載をご検討の企業様は広告掲載についてをご覧ください。

食品工場について各社の公式サイトで確認できた記載

当サイトが確認したページに、この用途に関する記載があった会社だけを挙げています。表現は各社の公式サイトの記載に沿っています。

食品工場について各社の公式サイトで確認できた記載
会社名公式サイトで確認できた記載(2026年8月29日確認)
株式会社大気社産業空調設備事業の対応分野に「食品」を明記
高砂熱学工業株式会社バイオロジカルクリーンルームBCRの用途に「食品工場の腐敗菌防止」を明記
三機工業株式会社「食品製造」を対応分野に明記し、「HACCP対応のクリーンルーム」と規格名まで記載
蒲田工業株式会社納入実績の主な業種に「食品」を挙げ、明治・サントリー食品インターナショナルなどを掲載。充填用クリーンブースで飲料・化粧品などの充填工程の局所クリーン化を案内

新日本空調と日立プラントサービスは、参照したページに食品分野の明示がありませんでした。「対応していない」という意味ではなく、当サイトが確認したページに記載がなかったことのみを示します。

食品工場のクリーンルームは半導体と設計思想が違う

食品工場のクリーン化を、半導体工場と同じ発想で進めると失敗します。食品で問題になるのは主に微生物と異物であって、サブミクロンの粒子ではありません。清浄度クラスを上げることより、菌が増えない条件をつくることが目的になります。

食品工場のクリーンルームは半導体と設計思想が違う
論点食品工場での考え方設計への影響
管理対象浮遊菌・落下菌・異物(毛髪、虫、包材片)。粒子数そのものが目的ではないフィルタ性能より、動線・清掃性・防虫の作り込みが効く
水と洗浄床や機器を水で洗う工程がある。乾燥しない床は菌の温床になる床勾配、排水溝の形状、乾きやすい仕上げ、水はねに耐える壁面
温度帯冷蔵・冷凍帯の作業室がある。低温側では結露が最大の敵になる断熱、防露、除湿、扉まわりのエアカーテン
区域区分汚染作業区域・準清潔区域・清潔区域を分け、人と物が逆流しない配置にする平面計画そのもの。後から直せない

三機工業は産業空調事業のページで、医薬品にはGMP対応、食品工場にはHACCP対応のクリーンルームと、用途ごとに参照する規格を書き分けています。高砂熱学工業はバイオロジカルクリーンルームの用途に「食品工場の腐敗菌防止」を挙げています。

食品工場のクリーンルームで結露と防虫を先に潰す

食品工場のクリーンルームで竣工後に問題化しやすいのは、清浄度の数字ではなく結露と虫の侵入です。どちらも設計段階で手を打てば安く済み、稼働後に対処すると生産を止めることになります。

  • 結露——低温室と常温室の境界、天井裏、配管の貫通部で起きます。断熱の連続性が切れる箇所が弱点になるため、納まり図の段階で確認してください
  • 防虫——扉の隙間、排水溝、搬入口、照明への誘引が典型的な侵入経路です。防虫は建築・設備・運用の3者にまたがるため、担当が抜けやすい領域です
  • 清掃性——壁と床の取り合いをR形状にする、水平面をつくらない、といった納まりが清掃時間を左右します
  • 陽圧の維持——出入りの多い食品工場では、扉の開閉で陽圧が崩れます。前室と差圧の設定は運用実態から決めてください

これらは施工会社の得意分野が分かれるところです。産業空調の大手は空調・清浄度に強く、食品専業のプラント会社は洗浄と衛生設計に強いという傾向があります。自社の課題がどちらに寄っているかで声をかける先を変えてください。

食品工場のクリーンルームの発注前に整理する情報

食品工場は品目・工程が多様なため、条件を渡さないと提案が一般論になります。次の情報を先に整理してください。

  1. 製造品目と賞味期限——求められる菌数レベルが変わります
  2. 洗浄方法と頻度——ドライ運用かウェット運用かで内装の仕様が変わります
  3. 作業室ごとの温度帯——常温・冷蔵・冷凍のどれか。結露対策の要否が決まります
  4. 1日の作業人数とピーク時間——発熱・発湿・発塵の負荷計算の入力です
  5. HACCPの運用状況——すでに手順が定まっていれば、区域区分をそれに合わせられます

当サイトは掲載5社の公式サイトの記載を確認しているだけで、食品分野の施工実績の多寡を評価するものではありません。食品工場の実績は公表されていない場合も多いため、面談時に近い品目・近い規模の事例を提示してもらえるかで判断してください。

規格・制度の数値は必ず原文で確認してください

クリーンルームに関わる規格(ISO14644・JIS B 9920)や、GMP・HACCP・再生医療関連の制度は改正されます。当サイトの記載は制度の全体像と確認すべき論点を示すことを目的としており、設計・契約・規制対応の根拠にはできません。必ず規格原文および所管官庁の最新の告示・通知をご確認ください。規格の全体像はクリーンルームの規格にまとめています。

食品工場のクリーンルームに関するよくある質問

食品工場のクリーンルームについて、清浄度クラスの指定が必要か、どこから手を付けるべきか、冷蔵室の結露は空調工事で解決できるかという発注前に多い質問に、本文の内容をもとに答えます。

食品工場にクリーンルームのクラス指定は必要ですか?

HACCPの運用ではクラスの数値指定が必須になるとは限りません。実務では浮遊菌・落下菌の管理値と区域区分のほうが重要になります。ただし取引先の監査基準でクラスを求められる場合があるため、要求元の文書を先に確認してください。

食品工場のクリーンルーム化はどこから手を付けるべきですか?

平面の区域区分と人・物の動線からです。空調機やフィルタは後から強化できますが、動線が交差する平面計画は建屋を触らないと直せません。既存工場の場合は現地調査で動線を実測してもらってください。

冷蔵室の結露は空調工事で解決できますか?

空調だけでは解決しないことがあります。断熱の連続性、貫通部の処理、扉まわりの納まりという建築側の要因が絡むためです。建築と設備のどちらが結露対策の責任を持つかを、契約前に文書で決めてください。

この記事を書いた人

執筆・編集:クリーンルームラボ 編集部

クリーンルームの設計施工会社について、対応分野・施工体制・公表実績を公式情報にもとづいてまとめています。

最終更新:2026年9月25日