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クリーン機器の比較

クリーンベンチのメーカー
おすすめ比較5選

クリーンベンチを自社製品として公式サイトに掲載している5社を、気流方式・サイズ・設置方法・付帯設備・価格の公表状況で比較しました。掲載順は設立の古い順で、評価の順位ではありません

最終更新:2026年9月25日

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クリーンベンチとは、HEPAフィルターでろ過した空気を作業台の上に一方向に流し、作業対象を清浄な状態に保つ作業台型の装置です。掲載5社のうち価格を公表しているのは伸榮産業の1社で、簡易型クリーンベンチCCB-1T(W700×D400×H500mm)が¥104,000です(カタログ掲載価格・運賃別途、2026年9月24日確認)。

金額より先に決まるのは3点です。気流を上から流す垂直型か、奥から流す水平型か、囲わないオープン型か。卓上・床置・大型のどのサイズか。殺菌灯・ガスバーナー・コンセントが標準か追加か。5社はこの3点で分かれます。

このページはメーカーの選び分けに絞りました。清浄度クラスの読み方と安全キャビネットとの違いはクリーンベンチの清浄度で扱っています。

目次
  1. クリーンベンチを製品として公開している5社
    1. 興研株式会社
    2. 株式会社湯山製作所
    3. 日本エアーテック株式会社
    4. 伸榮産業株式会社
    5. 株式会社日立産機システム
  2. クリーンベンチの公表仕様と型式
  3. クリーンベンチのメーカーを比べる5つの軸
  4. クリーンベンチの価格と相場の公表状況
  5. クリーンベンチの気流方式は垂直か水平か
  6. クリーンベンチの大型・卓上と付帯設備
  7. クリーンベンチの発注前に決める項目
    1. 規格・制度の数値は必ず原文で確認してください
  8. クリーンベンチのメーカーに関するよくある質問

クリーンベンチを製品として公開している5社

この製品・サービスの取り扱いを公式サイトで確認できたクリーンベンチメーカー5社です。掲載順は順位ではありません(設立の古い順)。用途ごとの記載根拠はこの下の表にまとめています。選定の考え方は掲載・選定基準をご覧ください。

クリーンベンチを製品として公開している5社
会社名本社・拠点主な製品・型式事業内容価格の公表
興研株式会社東京都千代田区オープンクリーンベンチ(テーブルコーチT500-F/スタンドコーチC900-F・C645-F/連続コーチR1050-F)労働安全衛生保護具及び環境関連機器・設備等の製造、販売—
株式会社湯山製作所大阪府豊中市(発売元は株式会社ユヤマ)床置型B-A601・B-A801(5サイズ)/卓上型B-A702・B-A711病院・医院・保険薬局の調剤機器、設備・システム及び滅菌器、電子カルテシステムの開発・製造—
日本エアーテック株式会社東京都台東区/国内営業所・工場気流垂直型VS/気流水平型HS/ファン上置き型FS/バイオBLB/卓上型KVM/ポータブルAPC/簡易SS型クリーンエアシステムの設計製造・販売—
伸榮産業株式会社大阪府大東市/関東営業所(埼玉県さいたま市)簡易型クリーンベンチCCBシリーズ/簡易型クリーンフードCCF/ラボクリーンベンチLCB-1000/ケミカルクリーンベンチ大型タイプ/特注クリーンルーム関連機器、クリーンブース、クリーンベンチ、エアシャワーなどの開発・製造・販売◯
株式会社日立産機システム東京都千代田区バイオ用クリーンベンチ(基本型・標準型・作業台分離型PCV-1307BSG・両面型CCV-1313W)/工業用標準型PCV-1307BN産業電機の製造、販売、保守・サービス、システムソリューション—

興研株式会社

興研株式会社の公式サイト
引用:koken-ltd.co.jp

防じんマスク・防毒マスクなどの労働安全衛生保護具と、環境関連機器・設備を製造・販売する会社です。クリーンベンチは、周囲を囲わずにクリーンゾーンを作る「オープンクリーンシステムKOACH」として、卓上型・移動型・連結型を公開しています。

この会社の特徴

  • 周囲を囲わない方式——「オープンクリーンシステムKOACHは、周囲を囲わずにクラス1のクリーンゾーンを形成するクリーンシステムです」と説明しています。テーブルコーチは「スイッチを入れたら110秒でクラス1のクリーン環境を形成します」としています(2026年9月24日確認)。
  • 卓上型の寸法と消費電力を公表——テーブルコーチ(KOACH T500-F)は本体外形寸法W524×D295×H319mm、重量約26kg(約13kg×2台)、清浄空間700mm以内(開口面間距離)、吹出し風速約0.4m/s、電源単相100V、定格消費電力120〜220Wと公表しています。
  • 横方向へ連結できる連続型——連続コーチ(KOACH R 1050-F)を「クリーンゾーンを横方向に必要な分だけ拡張することができるオープンクリーンベンチ」とし、清浄空間2,400mm以内(テーブル有りの場合)、電源3相200V、定格消費電力790〜1,540Wと公表しています。

製品と会社の概要

興研株式会社
所在地東京都千代田区四番町7番地
主な製品・型式オープンクリーンベンチ(テーブルコーチT500-F/スタンドコーチC900-F・C645-F/連続コーチR1050-F)
事業内容労働安全衛生保護具及び環境関連機器・設備等の製造、販売
公表仕様・実績テーブルコーチ・連続コーチの外形寸法・清浄空間・吹出し風速・消費電力を製品ページで公開
価格の公表公式サイトで料金の記載を確認できず

こんな人に向いています:装置が大きくて箱型のクリーンベンチに入らない、または製造ラインの一部だけを清浄にしたい企業
クリーンベンチで確認したいこと:価格は公表されていません。連続コーチは3相200Vの電源が要ります。製品カタログと清浄度試験データは会員登録のうえでのダウンロードです。

株式会社湯山製作所

株式会社湯山製作所の公式サイト
引用:yuyama.co.jp

病院・医院・保険薬局の調剤機器や滅菌器を開発・製造する会社です。クリーンベンチはカタログに「製造元 株式会社湯山製作所」「発売元 株式会社ユヤマ」と記載され、調剤薬局にも置きやすい床置型と卓上型を公開しています。

この会社の特徴

  • 床置型は幅900〜1,900mmの5サイズ——カタログで、A601シリーズ(奥行600mm)をAタイプW900×D600×H1950・BタイプW1300×D600×H1950、A801シリーズ(奥行800mm)をB・C・Dタイプ(幅1,300・1,600・1,900mm)とし、質量141〜305kg、消費電力300VA〜500VAと公表しています(2026年9月24日確認)。
  • 床置型は殺菌灯と内部コンセントが標準構成——床置型(A601/A801)のカタログで標準構成を「プレフィルター,HEPAフィルター,照明灯(LED),殺菌灯(点灯アワー累積機能付き),S管フック,内部コンセント」と記載し、シャッター開口時に殺菌灯が自動で消灯すること、殺菌灯のタイマー(15分)、差圧計の搭載を説明しています。
  • 調剤台に置ける卓上型がある——B-A702は幅400×奥行430×高さ880mm・30kg、B-A711は幅780×奥行580×高さ1,100mm・70.5kgで、「調剤台の上に置けば、薬品を取り出してすぐに作業に取り掛かることができ」るとしています。A601タイプも架台を外して卓上で使えると記載しています。

製品と会社の概要

株式会社湯山製作所
所在地大阪府豊中市名神口1丁目4番30号
主な製品・型式床置型B-A601・B-A801(5サイズ)/卓上型B-A702・B-A711
事業内容病院・医院・保険薬局の調剤機器、設備・システム及び滅菌器、電子カルテシステムの開発・製造
公表仕様・実績床置型5サイズ・卓上型2サイズの外形寸法・質量・消費電力をカタログと製品ページで公開
価格の公表公式サイトで料金の記載を確認できず

こんな人に向いています:調剤薬局や病院の調剤室で、限られたスペースに無菌調製用の作業台を置きたい施設
クリーンベンチで確認したいこと:価格は公表されていません。床置型のカタログは2024年6月現在、卓上型のページにある総合カタログは2026年3月現在の掲載内容と記載されています。仕様は見積もり時に最新版で確認してください。

日本エアーテック株式会社

日本エアーテック株式会社の公式サイト
引用:airtech.co.jp

クリーンエアシステムの専門メーカーとして、クリーンルーム、クリーンベンチ、バイオハザードシステム等を設計製造・販売する会社です。クリーンベンチは気流垂直型・気流水平型・バイオ用・卓上型・ポータブル型・簡易型など10機種を製品ページで公開しています。

この会社の特徴

  • 垂直型と水平型をそれぞれ4サイズ——気流垂直型VSは「横幅は、1,000、1,300、1,600、1,900mmの4機種」、気流水平型HSは「前面にシャッターがなく、開放的で、部品検査や作業に用いられます」とし、どちらも清浄度ISO-5(クラス100)・吹出風速約0.45m/secと公表しています(2026年9月24日確認)。
  • 卓上型とポータブル型がある——卓上型KVMは横幅750・1,000mmの2機種で殺菌灯15W×1を備え、「殺菌灯はシャッター全閉時のみ点灯します」と記載しています。ポータブル型APC-43は重量約12.5kgで、専用バッテリー(オプション)により電源のない所でも使用できるとしています。
  • 作業台の改造や組立式にも対応——ファン上置き型FSは「作業台に、給排水設備、排気口などを追加することが出来ます(オプション)」「作業台を本体から分離し、無振動型に改造できます」、簡易SS型は「使用者が組み立てることが出来る」「標準ユニットの組み合わせ、短納期に対応できます」と記載しています。

製品と会社の概要

日本エアーテック株式会社
所在地東京都台東区入谷一丁目14番9号
主な製品・型式気流垂直型VS/気流水平型HS/ファン上置き型FS/バイオBLB/卓上型KVM/ポータブルAPC/簡易SS型
事業内容クリーンエアシステムの設計製造・販売
公表仕様・実績10機種を製品ページで公開し、主要機種の処理風量・吹出風速・消費電力・重量を仕様表で公表
価格の公表クリーンベンチの価格は記載なし(公式オンラインショップの取扱いはフィルターユニット・消耗品など)

こんな人に向いています:気流の向き・サイズ・設置方法を一つのメーカーの標準機種の中で比べて選びたい企業
クリーンベンチで確認したいこと:価格は公表されていません(公式オンラインショップの取扱いはフィルターユニットや消耗品で、クリーンベンチはありません)。気流垂直型VSのガスバーナー・殺菌灯はオプションです。

伸榮産業株式会社

伸榮産業株式会社の公式サイト
引用:s-shin-ei.co.jp

クリーンルーム関連機器、クリーンブース、クリーンベンチ、エアシャワーなどを開発・製造・販売する会社です。クリーンベンチはアルミフレームの簡易型から、殺菌灯付きのラボ向け、ステンレス製の大型ケミカルタイプ、特注品まで公開しています。

この会社の特徴

  • 簡易型の価格をカタログで公表——カタログPDFで、簡易型クリーンベンチCCB-1T(W700×D400×H500mm)を¥104,000、CCB-2Tを¥115,000、CCB-3T(W1200×D500×H500mm)を¥139,000、扉を上下できるCCB-1Cを¥195,000と掲載しています(2026年9月24日確認)。
  • 簡易型の仕様を数値で公開——CCB-1T/2T/3Tの仕様を清浄度クラス100(クリーンモジュール直下にての実測値)、HEPAフィルター・プレフィルター各1個、集塵効率99.97%以上(0.3㎛)、風量1㎥/min、電気容量AC100V 1Aと記載しています。
  • 大型と特注にも対応——ケミカルクリーンベンチ大型タイプ(CHEM-CB)を「ステンレス製の大型クリーンベンチ」とし、「通常の大型クリーンベンチも製作します」と記載しています。カタログにはロールカーテン式・パネル式・作業台付きなどの特注製作事例を掲載しています。

製品と会社の概要

伸榮産業株式会社
所在地大阪府大東市諸福5丁目14番3号
主な製品・型式簡易型クリーンベンチCCBシリーズ/簡易型クリーンフードCCF/ラボクリーンベンチLCB-1000/ケミカルクリーンベンチ大型タイプ/特注
事業内容クリーンルーム関連機器、クリーンブース、クリーンベンチ、エアシャワーなどの開発・製造・販売
公表仕様・実績簡易型クリーンベンチの型番別価格をカタログPDFで公表し、特注製作事例を6種掲載
価格の公表簡易型クリーンベンチ CCB-1T ¥104,000/CCB-2T ¥115,000/CCB-3T ¥139,000/CCB-1C ¥195,000〜CCB-3C ¥225,000(カタログ掲載価格・運賃別途・税の表示は掲載ページになし/2026年9月24日確認)

こんな人に向いています:予算取りの段階で価格の目安を押さえたい、または寸法や構造を特注で合わせたい企業
クリーンベンチで確認したいこと:カタログ掲載価格は運賃別途で、税込か税別かは掲載ページに記載がないため見積もり時に確認してください。ラボクリーンベンチLCB-1000は「お問い合わせください」、ケミカルクリーンベンチ(大型ステンレス)は特注製作事例としての掲載で、どちらも価格は公表されていません。

株式会社日立産機システム

株式会社日立産機システムの公式サイト
引用:hitachi-ies.co.jp

産業電機の製造、販売、保守・サービス、システムソリューションなどを事業とする、日立製作所の100%出資会社です。クリーンエア装置の一つとして、バイオ用クリーンベンチと工業用標準型を公開しています。

この会社の特徴

  • 作業室内の清浄度をISOクラス4と公表——製品ページで「HEPAフィルタから流れる清浄空気で作業室内清浄度ISOクラス4を実現」と記載し、HEPAフィルタの周囲を負圧で囲むことで「作業室内へのじん挨リークを抑制」するとしています(2026年9月24日確認)。
  • LED照明と殺菌灯の点灯条件——直管LEDランプを採用し、定格寿命を「蛍光灯寿命12,000時間に対し、LEDランプ定格寿命40,000時間」と説明しています。殺菌灯は「前面シャッター開放時、殺菌灯を消灯」とし、バイオクリーンベンチCCV-1307Eの例で約10%消費電力を低減したとしています。
  • 両面型と作業台分離型がある——その他ラインアップとして、両面型バイオ実験台CCV-1313W(作業台内寸法1,300mm)、作業台分離型PCV-1307BSG(全幅寸法1,300mm)、工業用標準型PCV-1307BN(全幅寸法1,300mm)、電子着火式ガスバーナー(「工業用には適合いたしません」)を掲載しています。

製品と会社の概要

株式会社日立産機システム
所在地東京都千代田区外神田一丁目5番1号 住友不動産秋葉原ファーストビル
主な製品・型式バイオ用クリーンベンチ(基本型・標準型・作業台分離型PCV-1307BSG・両面型CCV-1313W)/工業用標準型PCV-1307BN
事業内容産業電機の製造、販売、保守・サービス、システムソリューション
公表仕様・実績CADデータを外形幅955・1,300・1,600・1,910mmの型別と両面型3サイズで公開
価格の公表公式サイトで料金の記載を確認できず

こんな人に向いています:研究室で向かい合って使う両面型や、振動を避ける作業台分離型まで比べたい企業
クリーンベンチで確認したいこと:価格は公表されていません。仕様表と寸法図はカタログ(電子ブック)で公開されているため、処理風量や消費電力はカタログで確認してください。

クリーンベンチのページのPR枠(1社限定)は現在募集中です。掲載をご検討の企業様は広告掲載についてをご覧ください。

クリーンベンチの公表仕様と型式

当サイトが確認したページに、この製品・サービスに関する記載があった会社だけを挙げています。表現は各社の公式サイトの記載に沿っています。

クリーンベンチの公表仕様と型式
会社名公式サイトで確認できた記載(2026年9月24日確認)
興研株式会社KOACHを「周囲を囲わずにクラス1のクリーンゾーンを形成するクリーンシステム」と説明。テーブルコーチ(KOACH T500-F)は本体W524×D295×H319mm・重量約26kg(約13kg×2台)・清浄空間700mm以内・吹出し風速約0.4m/s・単相100V・定格消費電力120〜220W、連続コーチ(KOACH R 1050-F)は清浄空間2,400mm以内(テーブル有りの場合)・3相200V・定格消費電力790〜1,540Wと公表。
株式会社湯山製作所カタログで床置型をAタイプW900×D600×H1950(141kg)からDタイプW1900×D800×H1950(305kg)までの5サイズ、気流方式を垂直層流式、清浄度をISOクラス5、標準構成を「プレフィルター,HEPAフィルター,照明灯(LED),殺菌灯(点灯アワー累積機能付き),S管フック,内部コンセント」と公表。製造元=株式会社湯山製作所、発売元=株式会社ユヤマと記載。
日本エアーテック株式会社気流垂直型VS(VS-1006〜VS-1916)と気流水平型HS(HS-1006〜HS-1916)の仕様表で、清浄度ISO-5(クラス100)、集塵効率0.3μm粒子にて99.99%以上、吹出風速約0.45m/sec、電源AC100V 1Φ、VSの消費電力約220〜350W・重量約170〜270kgを公表。卓上型KVM-757は処理風量約5.0m³/min・殺菌灯15W×1・重量約50kg。
伸榮産業株式会社カタログPDFで簡易型クリーンベンチCCB-1T ¥104,000・CCB-2T ¥115,000・CCB-3T ¥139,000、CCB-1C ¥195,000・CCB-2C ¥205,000・CCB-3C ¥225,000、簡易型クリーンフードCCF-1 ¥149,000〜CCF-3 ¥196,000を掲載(運賃別途の表示)。仕様は清浄度クラス100(クリーンモジュール直下にての実測値)、風量1㎥/min、AC100V 1A。LCB-1000は「お問い合わせください」。
株式会社日立産機システム製品ページで「HEPAフィルタから流れる清浄空気で作業室内清浄度ISOクラス4を実現」「前面シャッター開放時、殺菌灯を消灯」「LEDランプ定格寿命40,000時間」と記載。CADデータを基本型・標準型の外形幅955・1,300・1,600・1,910mm、両面型の作業室内幅1,000・1,300・1,600mmで公開。

上表は2026年9月24日に各社の公式サイト(製品ページ・仕様表・カタログPDF・会社概要)を1社ずつ確認した時点の記載です。比較表の「—」「なし」は公式サイトで確認できなかったという意味で、掲載していない会社が「対応していない」という意味ではありません。価格を公表しているのは伸榮産業の1社(簡易型のみ)で、残る4社は個別見積です。

クリーンベンチのメーカーを比べる5つの軸

クリーンベンチは、どのメーカーの製品も「作業台の上に清浄な空気を流す」という点は同じです。差が出るのは、気流方式・サイズ・設置方法・付帯設備・価格の公表という5点で、この5つを先に決めると見積もりが比べられる形になります。

掲載5社を5つの軸で並べた比較表
会社気流方式サイズ設置方法付帯設備価格の公表
興研囲わないオープン型(2台を向かい合わせる)卓上型T500-F(本体W524mm)から横に連結する連続型まで卓上・キャスター付き移動型・連結型防爆環境仕様品(ダクト接続仕様)を用意なし
湯山製作所垂直層流式床置は幅900〜1,900mmの5サイズ/卓上は幅400・780mm床置・卓上(A601は架台を外して卓上可)床置型は殺菌灯・内部コンセント・差圧計が標準(卓上型はB-A711に殺菌灯15W)なし
日本エアーテック垂直型・水平型・バイオ用(循環+一部排気)垂直型・水平型は外形幅1,000〜1,910mmの4機種/卓上は750・1,000mm床置・卓上・ポータブル・組立式卓上型は殺菌灯付き/垂直型のガス・殺菌灯はオプションなし
伸榮産業天面のファンフィルターユニットから送風する簡易型など簡易型はW700〜1,200mm/大型は製作対応簡易型は作業台の上に置く/LCB-1000はキャスター付きLCB-1000は殺菌灯・差圧計付き簡易型の価格を公表
日立産機システム製品ページに気流方向の記載なし外形幅955〜1,910mm/両面型は作業室内幅1,000〜1,600mm床置(作業台分離型あり)殺菌灯・LED照明/電子着火式ガスバーナーを別掲なし

この5軸のうち、あとから変えにくいのは気流方式とサイズです。水平型は前面にシャッターがない開放的な構造で、垂直型とは作業の姿勢も置き方も変わります。幅と奥行は搬入経路と部屋のレイアウトに直結します。扱う物と作業の内容、置く場所の寸法を先に固めてください。

掲載順は設立の古い順で、評価の順位ではありません。順序の基準と掲載の考え方は掲載・選定基準に記載しています。部屋ごとの清浄化を検討する場合はクリーンルームの施工会社比較をご覧ください。

クリーンベンチの価格と相場の公表状況

掲載5社のうち、クリーンベンチの価格を公表しているのは伸榮産業の1社だけです(2026年9月24日確認)。公開情報から「クリーンベンチの相場」を一つの数字で示すことはできません。

伸榮産業が公表しているのもアルミフレームの簡易型で、鋼板製の床置型や殺菌灯付きのラボ向けは各社とも個別見積です。

伸榮産業が公表している簡易型クリーンベンチの価格表
型番構造外形寸法(mm)価格(カタログ掲載)
CCB-1Tアルミフレーム+帯電防止ビニールシートW700×D400×H500¥104,000
CCB-2Tアルミフレーム+帯電防止ビニールシートW800×D500×H500¥115,000
CCB-3Tアルミフレーム+帯電防止ビニールシートW1200×D500×H500¥139,000
CCB-1Cアルミフレーム+帯電防止塩ビ(扉を50mmピッチで上下可変)W700×D423×H700¥195,000
CCB-3C同上W1200×D523×H700¥225,000
LCB-1000焼付塗装鋼板・殺菌灯付きのラボ向けW1000×D850×H1800お問い合わせください

出典:伸榮産業株式会社|カタログ 簡易型クリーンベンチ CCB-1T/2T/3T・同 CCB-1C/2C/3C・同 ラボクリーンベンチ LCB-1000(2026年9月24日確認)。外形寸法にはファンフィルターユニット部分を含みません。カタログには「運賃別途」の表示があり、税込・税別の記載は該当ページにありません。

同じ幅でも構造で価格が変わります。幅700mmのCCB-1T(シート張り)は¥104,000、扉を上下できる塩ビ板張りのCCB-1Cは¥195,000です。簡易型の風量は1㎥/min、電気容量はAC100V 1Aと公表されており、鋼板製の床置型(日本エアーテックの垂直型VSで処理風量約10.3〜20.8m³/min)とは送風の規模が違います。簡易型の価格を床置型の予算に当てはめないでください。

本体価格のほかに見積もりへ入れる費用の項目
見落としやすい費目中身確認の仕方
運送・搬入床置型の重量は湯山製作所で約141〜305kg、日本エアーテックVSで約170〜270kg(公表値)搬入経路の扉幅・エレベーターの寸法と荷重を伝える
オプションガスバーナー、殺菌灯、差圧計、給排水、排気口など標準構成とオプションの境目を見積書で分けてもらう
電源多くはAC100Vだが、興研の連続コーチは3相200V設置場所のコンセント容量と電源工事の要否を見る
フィルター交換HEPAフィルターは目詰まりで交換が要る交換用フィルターの価格と点検の頻度を聞いておく

稼働後の費用はフィルター交換が中心です。交換時期の決め方はHEPAフィルターの交換頻度、装置ではなく区画ごと清浄にする場合の価格はクリーンブースにまとめています。

クリーンベンチの気流方式は垂直か水平か

気流方式とは、清浄な空気を作業台のどの向きから流すかの違いです。上から下へ流す垂直型、奥から手前へ流す水平型、気流の一部を排気するバイオ用、周囲を囲わないオープン型に分かれ、作業の中身と置き場所で選びます。

クリーンベンチには日本産業規格のJIS B 9922(クリーンベンチ)があります。適用範囲は、送風機とHEPAフィルタまたはULPAフィルタを内蔵し、作業空間を一定の清浄度に保つクリーンベンチで、作業空間が負圧になる構造のものには適用しないと定めています。病原体から作業者を守る用途は、この規格の外にある安全キャビネットの領域です。規格の原文は日本産業標準調査会(JISC)のJIS検索で規格番号から閲覧できます(2026年9月24日確認)。

気流方式の違いと各社の該当機種
方式空気の流れ公表している機種向いている作業
垂直型天面のHEPAから作業台へ下向きに流す。前面にシャッターが付く日本エアーテック 気流垂直型VS/湯山製作所 B-A601・A801(垂直層流式)無菌操作、薬剤の調製、手元の細かい作業
水平型奥から手前へ横向きに流す。前面にシャッターがない日本エアーテック 気流水平型HS部品の検査や組立(同社は「部品検査や作業に用いられます」と記載)
バイオ用(循環+一部排気)循環気流の一部を排気し、作業台からの流出を抑える日本エアーテック バイオクリーンベンチBLB(給気・排気ともHEPA)微生物の無菌操作
オープン型2台を向かい合わせ、その間に清浄空間を作る。周囲を囲わない興研 テーブルコーチ・スタンドコーチ・連続コーチ装置が大きくて箱に入らない作業、ラインの一部の清浄化

垂直型と水平型は、同じメーカーの同じ幅でも送風量が違います。日本エアーテックの公表値では、幅1,300mmクラスの垂直型VS-1306が処理風量約13.8m³/min・消費電力約250W、水平型HS-1306が約23m³/min・約350Wです(2026年9月24日確認)。水平型は作業台の奥から作業者の側へ風が流れる構造なので、取扱物から出る粉などが作業者の方向へ運ばれる点も考えて選びます。病原体など作業者を守る必要がある試料は、クリーンベンチではなく安全キャビネットの領域です。

各社が公表している清浄度の表記
会社公表している清浄度記載の条件
興研ISOクラス1KOACHのクリーンゾーン(製品の仕様表の表記は「クラス1」)
湯山製作所ISOクラス5床置型・卓上型とも
日本エアーテックISO-5(クラス100)ポータブル型は「庫内中央部にて」、簡易型は「作業台上中央にて」
伸榮産業クラス100クリーンモジュール直下にての実測値(簡易型)
日立産機システムISOクラス4作業室内清浄度(バイオ用クリーンベンチ)

清浄度の数値は、規格の表記と測る位置が会社ごとにそろっていないため、数字の大小だけでメーカーを決めないでください。表記の読み方と、安全キャビネットとの違いはクリーンベンチの清浄度で整理しています。試料を扱う施設全体の設計は研究施設のクリーンルームとバイオクリーンルームをご覧ください。

クリーンベンチの大型・卓上と付帯設備

サイズは卓上型・床置型・大型(連結・特注)の3段で考えると整理できます。卓上型は既存の机や調剤台に置け、床置型は幅1,900mm前後まで標準機種があり、それを超える幅や特殊な構造は連結型か特注になります。

サイズ帯ごとに各社が公表している機種
サイズ帯公表している機種と寸法確認すること
持ち運べる小型日本エアーテック ポータブルAPC-43(約12.5kg・バッテリーはオプション)/興研 テーブルコーチ(約26kg=約13kg×2台)電源のない場所で使うか、使わないときに片付けるか
卓上型湯山製作所 B-A702(幅400×奥行430×高さ880mm・30kg)・B-A711(幅780mm)/日本エアーテック KVM(横幅750・1,000mm)/伸榮産業 簡易型CCB(W700〜1,200mm)置く台の耐荷重と高さ、作業者が座るか立つか
床置型日本エアーテック VS・HS(外形幅1,000〜1,910mm)/湯山製作所 B-A601・A801(幅900〜1,900mm)/日立産機システム(外形幅955〜1,910mm)搬入経路、奥行(湯山製作所は600mmと800mmを用意)
大型・連結・特注興研 連続コーチ(清浄空間2,400mm以内・横方向に連結)/伸榮産業 ケミカルクリーンベンチ大型タイプ・特注製作/日立産機システム 両面型標準品で足りない理由(幅・高さ・複数人作業)を先に言葉にする

付帯設備は、標準で付くか、オプションか、公式サイトに記載がないかが会社と機種で分かれます。同じ「殺菌灯付き」でも、点灯の条件や交換時期の知らせ方に差があります。

殺菌灯・ガスバーナー・コンセントなど付帯設備の公表内容
会社UV殺菌灯ガスバーナーコンセント・その他
興研——飛来物防止板(イオナイザ付)をオプションで用意
湯山製作所床置型A601/A801は標準(シャッター開口時は自動消灯・15分タイマー・点灯アワー累積機能)/卓上型はB-A711に15W×1、B-A702は記載なし—床置型A601/A801は内部コンセント・差圧計・S管フックが標準
日本エアーテック卓上型KVM・バイオ用BLBは標準(KVMはシャッター全閉時のみ点灯)/垂直型VSはオプション垂直型VSはオプション/BLBはガスバーナー+フットスイッチがオプションKVMはサーキットプロテクター(コンセント含む)/FSは給排水・排気口を追加可
伸榮産業ラボクリーンベンチLCB-1000に15W×1—LCB-1000に差圧計・アジャスター付キャスター
日立産機システム前面シャッター開放時に消灯電子着火式ガスバーナーを別掲(工業用には適合しないと記載)LED照明(定格寿命40,000時間)

殺菌灯は、シャッターを開けたまま点かない仕組みかどうかを確認してください。湯山製作所は「作業時は、肌や目に有害なUV-Cの照射を防ぎます」として開口時の自動消灯を説明しています。バーナーで器具を火炎滅菌する作業なら、ガス配管の有無も設置場所の条件になります。有害なガスや溶剤を扱う作業は排気の設備が別に要るため、ドラフトチャンバーとの使い分けも確認してください。

クリーンベンチの発注前に決める項目

メーカーへ問い合わせる前に決めておくと、同じ条件で複数社の見積もりを並べられます。ここが曖昧なままだと、各社が違う機種を前提に見積もるため、金額を比べても意味がありません。次の6項目を先に埋めてください。

クリーンベンチの発注前に決める6項目
決めること具体的に伝える内容決まらないと起きること
作業の内容と扱う物無菌操作か、部品の検査・組立か。粉・溶剤・微生物を扱うか気流方式が決まらず、垂直型と水平型で見積もりが割れる
作業台の幅と奥行同時に並べる器具の数、作業者の人数、向かい合って使うか幅が足りず、作業台の外で準備する運用になる
設置場所と搬入経路卓上か床置か。置く台の耐荷重、扉幅とエレベーターの寸法重量100kgを超える床置型が搬入できない
付帯設備殺菌灯・ガスバーナー・コンセント・差圧計・給排水の要否標準かオプションかが会社で違い、総額がずれる
標準品か特注か標準の幅で足りるか。連結・大型・構造の変更が要るか特注前提になると価格と納期の読みが変わる
保守の範囲フィルター交換・風速の点検をメーカーに頼むか自社で行うか稼働後に清浄度が落ちても気づけない

標準品と特注の境目も会社で違います。日本エアーテックは簡易SS型を「標準ユニットの組み合わせ、短納期に対応できます」とし、ファン上置き型FSは作業台に給排水や排気口を追加できるとしています。伸榮産業はロールカーテン式・パネル式・作業台付きなどの特注製作事例をカタログに載せています。日立産機システムは作業台分離型と両面型を公開しています。標準機種で足りるなら仕様表で比べられ、足りないなら特注の相談になります。

問い合わせ時に5社へ同じ形で聞く質問
質問回答で見るところ
この幅と用途で標準機種はありますか標準品があるか、特注になるかで価格と納期が変わる
殺菌灯とガスバーナーは標準ですかオプション代が本体価格に入っているかが分かる
本体価格と運送・搬入費は分けて出せますか総額の内訳が見え、他社と同じ条件で比べられる
公表の清浄度はどこで測った値ですか作業台上の中央か、フィルター直下かで数値の意味が変わる
フィルター交換と点検はどこが行いますか稼働後の費用と、風速が落ちたときの対応先が決まる

クリーンベンチは作業台1台分の設備ですが、要件によっては台の上だけでは足りません。人が中に入って作業するならクリーンブース、部屋全体の清浄度が要るならクリーンルームの検討になります。区画を仕切る方法は組立式クリーンブースの比較、物品の受け渡しまで含めるならパスボックスのメーカー比較、部屋ごとの計画はクリーンルームの施工会社比較をご覧ください。

規格・制度の数値は必ず原文で確認してください

クリーンルームに関わる規格(ISO14644・JIS B 9920)や、GMP・HACCP・再生医療関連の制度は改正されます。当サイトの記載は制度の全体像と確認すべき論点を示すことを目的としており、設計・契約・規制対応の根拠にはできません。必ず規格原文および所管官庁の最新の告示・通知をご確認ください。規格の全体像はクリーンルームの規格にまとめています。

クリーンベンチのメーカーに関するよくある質問

クリーンベンチのメーカー選びで多い質問として、価格の公表状況、大型や卓上型の有無、垂直型と水平型の選び方を、掲載5社の公式サイトの記載をもとに答えます。

クリーンベンチの価格はいくらですか?

掲載5社のうち価格を公表しているのは伸榮産業の1社で、アルミフレームの簡易型クリーンベンチCCB-1T(W700×D400×H500mm)が¥104,000、CCB-3T(W1200×D500×H500mm)が¥139,000、扉を上下できるCCB-1Cが¥195,000です(カタログ掲載価格・運賃別途、2026年9月24日確認)。鋼板製の床置型や殺菌灯付きのラボ向けは、日本エアーテック・湯山製作所・日立産機システム・興研を含め個別見積です。

大型のクリーンベンチはありますか?

床置型の標準機種では、日本エアーテックの気流垂直型VS・水平型HSが外形幅1,910mmまで、湯山製作所のDタイプがW1900×D800×H1950mm、日立産機システムが外形幅1,910mmまで公開しています。これを超える場合、興研の連続コーチは横方向に連結でき清浄空間2,400mm以内(テーブル有りの場合)、伸榮産業は「通常の大型クリーンベンチも製作します」としています。

卓上に置けるクリーンベンチはありますか?

あります。湯山製作所のB-A702は幅400×奥行430×高さ880mm・30kg、日本エアーテックの卓上型KVMは横幅750・1,000mm(KVM-757は約50kg)、伸榮産業の簡易型CCBはW700〜1,200mmです。興研のテーブルコーチは本体W524×D295×H319mmの2台を向かい合わせて使う方式です。置く台の耐荷重と高さを先に確認してください。

垂直型と水平型のクリーンベンチはどちらを選べばよいですか?

作業の内容で選びます。日本エアーテックは水平型HSを「前面にシャッターがなく、開放的で、部品検査や作業に用いられます」と説明しており、垂直型VSは傾斜型スライドシャッターの付いた標準型です。水平型は作業台から作業者の側へ風が流れる構造なので、取扱物から出る粉などの向きも考えて選びます。病原体を扱う場合はクリーンベンチではなく安全キャビネットを検討してください。

この記事を書いた人

執筆・編集:クリーンルームラボ 編集部

クリーンルームの設計施工会社について、対応分野・施工体制・公表実績を公式情報にもとづいてまとめています。

最終更新:2026年9月25日