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運用・保守サービスの比較

クリーンルームの清掃業者
おすすめ比較5選

稼働中のクリーンルームの清掃を外注するときに、清掃を事業として公式サイトに明記している5社の比較と、ICRとBCRでの業者の違い、業者に確認する水と資機材、稼働中ラインでの作業条件、選定の5基準をまとめました。掲載順は順位ではありません

最終更新:2026年9月25日

クリーンルームの清掃業者 おすすめ比較5選運用・保守サービスの比較クリーンルームの清掃業者おすすめ比較5選

クリーンルーム清掃とは、空調とフィルターでは除けない堆積粒子や微生物を、専用の水と資機材で取り除く作業です。掲載5社のうち清掃料金を公表している会社は0社でした(2026年9月21日確認)。5社とも個別見積です。

金額より先に差が出るのは4点です。粒子を取る清掃か菌を減らす清掃か。清掃前後に測定するか。どの水と薬剤を使うか。記録を何で残すか。NCCは清掃前後にパーティクルカウンターと落下塵カウンターで測定し、イカリステリファームは使用薬剤と記録管理の項目を公表しています。

このページは業者の選び方に絞りました。清掃の分類と頻度、手順、用具の選び方はクリーンルームの清掃で扱っています。

目次
  1. クリーンルーム清掃に対応する5社
    1. NCC株式会社
    2. 株式会社シー・エス・ビルサービス
    3. 株式会社イカリステリファーム
    4. 株式会社日本保健衛生協会
    5. 株式会社東和クリーンサービス
  2. クリーンルーム清掃の公表内容
  3. ICRとBCRで頼む会社が変わる
  4. 業者に確認する水と資機材
  5. 稼働中ラインで清掃を頼むときの条件
  6. 清掃業者を選ぶ5つの基準
    1. 規格・制度の数値は必ず原文で確認してください
  7. クリーンルーム清掃のよくある質問

クリーンルーム清掃に対応する5社

このサービスへの対応を公式サイトで確認できたクリーンルーム清掃会社5社です。掲載順は順位ではありません(順不同)。用途ごとの記載根拠はこの下の表にまとめています。選定の考え方は掲載・選定基準をご覧ください。

クリーンルーム清掃に対応する5社
会社名本社・拠点公式サイトで確認できる対応分野サービス体制料金の公表
NCC株式会社長野県伊那市/長野県内5支店・群馬県に関東事業所電子部品製造/自動車部品製造(公開事例)清掃の前後に測定と可視化を行い結果を数値で示す—
株式会社シー・エス・ビルサービス東京都品川区/首都圏・東北・西日本にサービス拠点半導体/製薬・医療/サーバールーム/大学・研究施設現地調査→業務仕様書→専任スタッフによる体制構築—
株式会社イカリステリファーム東京都渋谷区/千葉・大阪・福岡にサービスセンター医薬品製造施設/再生医療(CPC・CPF)/研究所SOPに基づき教育訓練を受けた作業者のみが実施—
株式会社日本保健衛生協会大阪府吹田市/東京支社・全国対応工業用(ICR)/バイオ系(BCR)/医薬品・医療施設日常・定期・特別清掃を部位ごとの頻度で設計—
株式会社東和クリーンサービス東京都大田区/対応エリアは1都6県研究室/電算室/半導体などの生産・製造ライン施設の用途やクラスに応じたクリーンルーム清掃を提供—

NCC株式会社

NCC株式会社の公式サイト
引用:ncc-nice.com

塗料商社として1958年に設立され、クリーン化部門でクリーンルーム清掃サービスを提供する会社です。清掃の前後にパーティクルカウンターと落下塵カウンターで測定し、クリーンチェックライトで粗大粒子を可視化することで、清掃の結果を数値と目視の両方で示すと公表しています。

この会社の特徴

  • 清掃の前後に測定して結果を示す——「清掃の前後には、パーティクルカウンターと落下塵カウンターによる測定、クリーンチェックライトによる粗大粒子の見える化を行います」と明記しています。調査結果のデータは後日提出としています。
  • 洗剤を使わず純水のみで拭き上げる——「クリーンルーム清掃では、洗剤などは使用せず「純水」のみで拭き上げを実施します」と回答し、床汚れや液染み、擦った跡は落とせない場合が多いと注記しています。
  • 清掃の流れを4段階で公開——事前確認作業→床面荒掃除→純水を使用した天井面・床面・壁面の拭き上げ→清掃後の確認作業、という手順を公開しています。

サービスの対応範囲

NCC株式会社
所在地長野県伊那市西春近2431番地
主な対応分野電子部品製造/自動車部品製造(公開事例)
サービス体制清掃の前後に測定と可視化を行い結果を数値で示す
公表実績電子部品工場で床面の付着塵を約97%減らした清掃事例を公開
料金の公表公式サイトで料金の記載を確認できず

こんな人に向いています:製品不良の原因になる10μm以上の粗大粒子を、清掃前後の数値で確認したい電子部品工場
クリーンルームの清掃業者で確認したいこと:料金は公表されていません。清浄度のクラス証明書は測定業者による測定で「環境測定報告書」として発行可能としつつ、別途費用が必要と明記しています。塗料の製造販売が本業で、清掃専業の会社ではありません(2026年9月21日確認)。

株式会社シー・エス・ビルサービス

株式会社シー・エス・ビルサービスの公式サイト
引用:csbuilding.co.jp

1996年設立のビルサービス会社で、大手電機メーカーの国内生産拠点を主な活動場所としてクリーンルーム精密清掃を行ってきたと公表しています。清掃前に現地調査とヒアリングを行い、業務仕様書を作成して清掃計画・実施体制・費用を提案する流れを公開しています。

この会社の特徴

  • 清掃フローを9工程で公開——搬入資機材の純水拭き・梱包→資機材搬入→エアシャワー等での除塵→クリーンルームに搬入→天井裏・プレナムスペースの清掃→天井面・壁面・床面の清掃→床下・リターンスペースの清掃→資機材搬出→確認・終了、という9工程を公開しています。
  • 分野別の実績を箇所数で公表——「業界別のクリーンルーム/サーバールーム清掃実績(2024年現在、小規模除く)」として、製造業26箇所、医療・製薬業6箇所、サーバールーム9箇所、大学・研究施設等4箇所を公表しています。
  • 研修施設と動画教育で手順を標準化——独自の研修施設「BASE」を設置し、クリーンルーム清掃については社内向け動画教育プラットフォームと詳細な清掃マニュアルを整備していると公表しています。

サービスの対応範囲

株式会社シー・エス・ビルサービス
所在地東京都品川区北品川6-7-29 ガーデングレイス品川御殿山3階
主な対応分野半導体/製薬・医療/サーバールーム/大学・研究施設
サービス体制現地調査→業務仕様書→専任スタッフによる体制構築
公表実績2024年現在の清掃実績(小規模除く)を製造業26箇所・医療製薬6箇所・サーバールーム9箇所・大学研究施設4箇所と公表
料金の公表公式サイトで料金の記載を確認できず

こんな人に向いています:稼働中の半導体・電子部品工場で、手順書と教育体制を確認したうえで定期清掃を委託したい企業
クリーンルームの清掃業者で確認したいこと:料金は公表されていません。建築物環境衛生総合管理業の登録(東京都19総第252号)と一般建設業許可(東京都知事許可(般-4)第138872号)を公表しています(2026年9月21日確認)。

株式会社イカリステリファーム

株式会社イカリステリファームの公式サイト
引用:ikari-sterifirm.co.jp

イカリ消毒をルーツとする、消毒・除染(殺菌)に特化した会社です。クリーンアップ(クリーン清掃)サービスを、一般的な清掃業者の汚れやゴミの除去とは目的が異なる、微生物の除去を目的とした除塵清掃と位置づけ、医薬品製造施設や微生物管理区域に特化していると公表しています。

この会社の特徴

  • 微生物の除去を目的にした清掃——「微生物の除去を目的として、医薬品製造施設や微生物管理区域に特化した、目に見えないレベルの除塵清掃を提供」すると明記しています。
  • 使用する薬剤と機材を公表——使用薬剤として「精製水、両性界面活性剤、消毒用エタノール、亜塩素酸水製剤、過酸化水素水、過酢酸系除菌剤等」を公表しています。
  • 清掃記録の管理項目を明示——記録管理として「清掃記録、資材使用履歴、ロットNo.、作業者名、点検記録を文書化、保存」すると公表しています。

サービスの対応範囲

株式会社イカリステリファーム
所在地東京都渋谷区千駄ヶ谷5-27-11
主な対応分野医薬品製造施設/再生医療(CPC・CPF)/研究所
サービス体制SOPに基づき教育訓練を受けた作業者のみが実施
公表実績主要取引先に国立大学・国立健康危機管理研究機構・製薬企業・再生医療等製品製造施設を公表
料金の公表公式サイトで料金の記載を確認できず

こんな人に向いています:GMP管理下の医薬品・再生医療施設で、清掃と除染・消毒を同じ会社に任せたい企業
クリーンルームの清掃業者で確認したいこと:料金と従業員数は公表されていません。公式サイトの記載は医薬品・バイオ系の微生物管理区域が中心で、半導体・電子部品など工業系クリーンルーム(ICR)向けの記載は確認できませんでした。クリーン清掃の目的には微粒子汚染の防止も含むと記載しています(2026年9月21日確認)。

株式会社日本保健衛生協会

株式会社日本保健衛生協会の公式サイト
引用:sanipro.co.jp

1957年創業の衛生管理・環境測定の会社で、クリーンルームの建設引渡し時の特別清掃と稼働後の日常清掃・定期清掃をトータルでサポートすると公表しています。清掃を日常・定期・特別の3種に分け、清掃部位ごとの方法と頻度を公開しているのが特徴です。

この会社の特徴

  • 清掃を3種に定義し段階を公開——日常清掃を「汚染リスクが高い箇所。特に更衣領域や移動領域など要員の活動が活発な箇所」、定期清掃を「日常清掃では対応が難しい箇所・汚染リスクが低い箇所」、特別清掃を「建物建設時・改修時など汚染状態からの清掃」と定義しています。
  • 15部位の清掃内容と頻度を公開——ダクト・配管、排気口、天井裏、壁表面、天井表面、照明器具、壁目地・シール部分、エアシャワー、パスボックス、扉、窓、グレーチング・パンチング、床表面、レターンシャフト、床下の15部位について、清掃内容と頻度を公開しています。
  • 清掃と測定を同じ会社で対応——クリーンルームの清掃と並んでクリーンルームの測定をサービスに掲げています。よくある質問では夜間や休日の作業について「可能です。作業条件につきましては、お客様のご要望に応じて対応可能です」と回答しています。

サービスの対応範囲

株式会社日本保健衛生協会
所在地大阪府吹田市垂水町1丁目40番2号
主な対応分野工業用(ICR)/バイオ系(BCR)/医薬品・医療施設
サービス体制日常・定期・特別清掃を部位ごとの頻度で設計
公表実績2009年にクリーンルーム内の特別清掃・害虫モニタリング業務を開始と沿革に記載
料金の公表公式サイトで料金の記載を確認できず

こんな人に向いています:ICRとBCRの両方を持ち、清掃頻度の設計から測定までまとめて相談したい企業
クリーンルームの清掃業者で確認したいこと:料金は公表されていません。よくある質問で「施設の大きさや用途、清浄度レベルにより変わってきます。図面やご要望から概算でのお見積もりも可能です」と記載しています(2026年9月21日確認)。

株式会社東和クリーンサービス

株式会社東和クリーンサービスの公式サイト
引用:towa-cs.co.jp

オフィスやビルの日常清掃からクリーンルームまでを掲げる清掃会社です。事業内容にクリーンルーム清掃を明記し、クリーンルームを使う施設の例として研究室、電算室、機密部品・半導体の生産・製造ラインを挙げ、施設の用途やクラスに応じたクリーンルーム清掃を提供すると公表しています。

この会社の特徴

  • 事業内容にクリーンルーム清掃を明記——事業内容ページで「弊社では、施設の用途やクラスに応じたクリーンルーム清掃をご提供します」と記載しています。
  • 対応エリアを1都6県と公表——「東京都、神奈川、千葉、埼玉、茨城、山梨、群馬」を対応エリアとして公開し、「対応エリアについてはお気軽にお問合せください」と添えています。
  • 清掃に関する資格を公開——ビルクリーニング技能士、建築物環境衛生管理技術者、清掃作業監督者、清掃従事者教育責任者、病院清掃受託責任者などの保有資格を公開しています。

サービスの対応範囲

株式会社東和クリーンサービス
所在地東京都大田区東雪谷2-5-16
主な対応分野研究室/電算室/半導体などの生産・製造ライン
サービス体制施設の用途やクラスに応じたクリーンルーム清掃を提供
公表実績主要取引先に日本電気株式会社の本社・田町地区・玉川・府中・相模原の各事業場を公表
料金の公表公式サイトで料金の記載を確認できず

こんな人に向いています:東京・神奈川・千葉・埼玉・茨城・山梨・群馬の事業所で、オフィス清掃とクリーンルーム清掃を同じ会社にまとめたい企業
クリーンルームの清掃業者で確認したいこと:料金と資本金は公表されていません。クリーンルーム清掃の手順、使用する水や資機材、清浄度測定の可否は公式サイトに記載がなく、個別に確認が必要です。会社の創業は2021年11月30日で、ごあいさつに「当社は2021年創業ながら、実績は約半世紀」と記載しています。約半世紀の内訳は書かれていません(2026年9月21日確認)。

クリーンルームの清掃業者のページのPR枠(1社限定)は現在募集中です。掲載をご検討の企業様は広告掲載についてをご覧ください。

クリーンルーム清掃の公表内容

当サイトが確認したページに、このサービスに関する記載があった会社だけを挙げています。表現は各社の公式サイトの記載に沿っています。

クリーンルーム清掃の公表内容
会社名公式サイトで確認できた記載(2026年9月21日確認)
NCC株式会社クリーンルーム清掃サービスのページで、清掃前後にパーティクルカウンターと落下塵カウンターで測定し、クリーンチェックライトで粗大粒子を可視化すると公表。洗剤を使わず純水のみで拭き上げ、手順は事前確認作業→床面荒掃除→純水を使用した天井面・床面・壁面の拭き上げ→清掃後の確認作業。
株式会社シー・エス・ビルサービスクリーンルーム清掃のページで、搬入資機材の純水拭きから天井裏・プレナム→天井面・壁面・床面→床下・リターンスペース→確認・終了までの9工程を公開。2024年現在の実績(小規模除く)を製造業26箇所・医療製薬6箇所・サーバールーム9箇所・大学研究4箇所と公表。
株式会社イカリステリファームクリーンアップ(クリーン清掃)サービスのページで、微生物の除去を目的にした除塵清掃と定義。使用薬剤(精製水、両性界面活性剤、消毒用エタノール、亜塩素酸水製剤、過酸化水素水、過酢酸系除菌剤等)と記録管理項目(清掃記録、資材使用履歴、ロットNo.、作業者名、点検記録)を公表。
株式会社日本保健衛生協会クリーンエリア・環境整備のページで、日常・定期・特別清掃の3種を定義し、15部位の清掃内容と頻度を公開。特別清掃は粗清掃(粒径50μm超)→普通清掃(50μm〜10μm)→精密清掃(10μm未満)の3段階。
株式会社東和クリーンサービス事業内容ページで「弊社では、施設の用途やクラスに応じたクリーンルーム清掃をご提供します」と記載し、対応エリアを東京都・神奈川・千葉・埼玉・茨城・山梨・群馬と公開。

上表は2026年9月21日に各社の公式サイトを確認した時点の記載です。掲載していない会社が「対応していない」という意味ではありません。5社とも清掃料金は公表しておらず、比較表の「料金の公表」欄はすべて要確認です。

ICRとBCRで頼む会社が変わる

クリーンルーム清掃を外注するとき、最初に決めるのは金額でも頻度でもなく、取りたいものが粒子か菌かです。ここで業者の顔ぶれが変わります。

工業用クリーンルーム(ICR)は製品不良を起こす粗大粒子を取るのが目的で、バイオクリーンルーム(BCR)やGMP管理下の施設は微生物を減らすのが目的です。掲載5社の公表内容も、おおむねこの軸で分かれます。

目的別に見た掲載5社の対応領域
目的主な施設公表内容から対応を確認できる会社清掃で使うもの
粒子を取る(ICR)電子部品・半導体・精密機器の生産ライン、サーバールームNCC/シー・エス・ビルサービス(製薬工場・医療施設の清掃実績も公表)/東和クリーンサービス純水、クリーンルーム専用掃除機、可視化ライト
菌を減らす(BCR・GMP)医薬品製造施設、再生医療施設、微生物管理区域イカリステリファーム精製水、両性界面活性剤、消毒用エタノール、過酢酸系除菌剤等
両方ICRとBCRを併設する工場、医療・医薬施設日本保健衛生協会純水による水拭きと専用洗剤・溶剤の併用

イカリステリファームは「微生物の除去を目的として、医薬品製造施設や微生物管理区域に特化した、目に見えないレベルの除塵清掃を提供」すると明記しており、一般的な清掃業者の汚れやゴミの除去とは目的が違うと自ら説明しています。GMP管理下の施設で粒子対策専門の会社に頼むと、記録の様式が監査に耐えないことがあります。逆に電子部品の工場で除菌剤を使う清掃を頼むと、内装材や装置への影響を別に確認する手間が増えます。

NCCはクリーンルーム清掃を、製品不良の原因になる10μm以上の粗大粒子を取り除くものと位置づけ、この粒径は定期測定で使うパーティクルカウンターでは測定できないと説明しています。ISO 14644-1:2015(国内ではJIS B 9920-1)が0.1〜5μmの浮遊粒子で等級を決め、5μm超を分類の対象外としてM記述子で別に扱うためです。クラスが出ているのに異物不良が減らない工場は、測っている粒径と困っている粒径がずれています。

もうひとつの現実的な制約が拠点です。清掃は人が現地に入る仕事なので、対応できる範囲が会社ごとに違います。

掲載5社の拠点と対応範囲
会社本社拠点・対応範囲の公表内容
NCC長野県伊那市長野県内5支店と群馬県の関東事業所(清掃の対応エリアの記載はなし。公開事例は愛知県・群馬県)
シー・エス・ビルサービス東京都品川区首都圏・東北・西日本にサービス拠点
イカリステリファーム東京都渋谷区千葉・大阪・福岡にサービスセンター
日本保健衛生協会大阪府吹田市東京支社。地方の工場も対応可(一部離島・海外拠点は相談)
東和クリーンサービス東京都大田区東京都、神奈川、千葉、埼玉、茨城、山梨、群馬

東和クリーンサービスはクリーンルームを使う施設の例として研究室・電算室・機密部品や半導体の生産ラインを挙げていますが、使用する水や資機材、測定の可否は公式サイトに記載がありません。ICR側で検討する場合は個別に確認してください。清掃の分類と頻度そのものの決め方はクリーンルームの清掃に整理しています。

業者に確認する水と資機材

清掃そのものが発塵源にならないかは、業者が持ち込む水と資機材で決まります。見積の前に次の5点を質問し、回答を同じ表に並べてください。「クリーンルーム用」と書いてあるかではなく、何をどう使うかを答えられるかで差が出ます。

クリーンルーム清掃業者に確認する5項目と5社の公表状況
確認すること業者への質問5社の公表状況(2026年9月21日確認)
洗浄に使う水純水か精製水か。等級と現場への持ち込み方法。洗剤・溶剤を併用するかNCC=純水のみ/日本保健衛生協会=純水+専用洗剤または溶剤/イカリステリファーム=精製水/シー・エス・ビルサービス=搬入資機材を純水拭き/東和=記載なし
薬剤薬剤名と濃度、内装材への影響、残留の確認方法イカリステリファームのみ薬剤名を公表(精製水・両性界面活性剤・消毒用エタノール・亜塩素酸水製剤・過酸化水素水・過酢酸系除菌剤等)
掃除機とモップHEPAフィルター搭載か。排気の位置と風速。前に使った現場はどこかイカリステリファーム=HEPAフィルター付き掃除機・不織布・クリーンルーム対応モップを公表/日本保健衛生協会=専用真空掃除機を部位別の工程に明記/シー・エス・ビルサービス=クリーンルーム用掃除機とワイパーを使用(紹介資料では0.1μmの微細塵も捕集できるHEPAフィルター装備の専用掃除機と記載)
資機材の持ち込み手順搬入前に何をするか。前室での扱いシー・エス・ビルサービス=搬入資機材の純水拭き・梱包→前室まで搬入→作業者がエアシャワー等で除塵→クリーンルームへ搬入の順を公開
結果の確認方法清掃前後に何を測り、いつ報告書が出るかNCC=パーティクルカウンター・落下塵カウンター・クリーンチェックライト、データは後日提出/シー・エス・ビルサービス=資機材搬出の前に品質点検で清浄度に問題がないことを確認し、最後にお客様の最終確認(紹介資料には「弊社で測定も可能」と記載)

水の扱いは会社ごとにはっきり分かれます。NCCは「洗剤などは使用せず「純水」のみで拭き上げを実施します」と明記し、そのぶん床汚れや液染み、擦った跡は落とせない場合が多いと自ら注記しています。日本保健衛生協会は純水による水拭きに加えて専用洗剤または溶剤による拭き取りを部位ごとの工程に入れています。「きれいにする」の中身が会社ごとに違うので、仕上がりの期待値は先に合わせておいてください。

純水の等級は用途で分かれます。試験用水としてはJIS K 0557(用水・排水の試験に用いる水)が種別を定めており、医薬品施設では日本薬局方の精製水が使われます。自社で行う日常清掃の用具選びと保管はクリーンルームの清掃、HEPAフィルターの交換やリーク試験は清掃ではなく保守の範囲です。

稼働中ラインで清掃を頼むときの条件

稼働中のクリーンルームに外部の清掃業者を入れる場合、いちばん大きいリスクは業者の資機材と作業者が汚染を持ち込むことです。5社の公表内容から、発注前に決めておくべき条件は次の6点に整理できます。

稼働中ラインで清掃を依頼するときに決めておく6条件
条件決めておくこと公表例(2026年9月21日確認)
1. 作業時間と停止範囲夜間・休日か。ラインを止めるか。区画ごとに分けるか日本保健衛生協会=夜間・休日も「可能です。作業条件につきましては、お客様のご要望に応じて対応可能です」
2. 資機材の持ち込み手順搬入前の処置。前室での扱い。前に使った現場シー・エス・ビルサービス=資機材の純水拭き・梱包→前室まで搬入→作業者はエアシャワー等で除塵→室内搬入
3. 入退室ルールエアシャワー、クリーンウェアの着用、作業前ミーティングを自社ルールに合わせられるか手順の考え方はクリーンルームの入室手順を参照
4. 清掃の順序と養生装置をどこまで拭くか。養生は誰がするか。触れてよい範囲シー・エス・ビルサービス=天井裏・プレナム→天井面・壁面・床面→床下・リターンスペースの順
5. 工事後のリセット設備工事や装置搬入の直後を定期清掃と別枠にするかイカリステリファーム=メンテナンス業者等の外部作業員入室後の環境リセット清掃に対応(作業頻度は日常・週次・製造バッチごと・環境モニタリング結果に応じた柔軟対応)
6. 結果の確認方法測定を業者がやるか、自社の測定に合わせるかNCC=清掃前後にパーティクルカウンターと落下塵カウンターで測定、データは後日提出

この6点を1枚の条件書にして、2〜3社へ同じ内容で渡してください。添える情報が揃っていないと、見積の前提が会社ごとにずれます。

見積依頼時に渡す条件書の項目
渡す情報なぜ要るか
清浄度クラスと用途ICRかBCRかで会社と工程が変わる
面積と天井高高所作業の要否と人工が決まる
装置の配置図養生の範囲と触れてよい範囲が決まる
床材と壁材使える水と薬剤が絞られる
停止できる時間帯夜間・休日の割増と作業日数が変わる
現在の日常清掃の手順外注する範囲の線引きができる

定期清掃のほかに、新規立ち上げ時・生産設備の搬入後・用途転用時・新製品の製造開始前といった節目で特別清掃を組む考え方が実務に合っています。

清掃で清浄度が戻らない場合、原因はフィルターの劣化や差圧の崩れにあることがあります。その切り分けは清掃業者ではなく保守の業者の範囲です。

清掃業者を選ぶ5つの基準

清掃業者の見積は面積と回数で組まれますが、選ぶ基準は金額ではなく「結果を測るか」「誰が作業するか」「何を使うか」「何を残すか」の4つと、料金の出し方です。5社の公表内容を基準ごとに並べます。

クリーンルーム清掃業者を選ぶ5つの基準と公表例
基準確認する質問公表例(2026年9月21日確認)
1. 清浄度測定を同時にできるか清掃の前後に何を測り、報告書を出すか。クラス証明が要る場合の費用NCC=清掃前後にパーティクルカウンターと落下塵カウンターで測定、クラス証明書は測定業者の測定で別途費用/日本保健衛生協会=清掃と測定を両方サービスに掲げる/イカリステリファーム=環境モニタリングで清浄度測定・HEPAフィルターリーク測定を行い、報告書を提出
2. 作業者の教育誰が教育し、手順書はあるか。作業者は固定かシー・エス・ビルサービス=研修施設BASE・動画教育・清掃マニュアル/イカリステリファーム=SOPに基づき教育訓練を受けた作業者のみ実施/東和=ビルクリーニング技能士等の保有資格を公開
3. 使う水と薬剤純水のみか、洗剤・除菌剤を使うか。薬剤名と内装への影響NCC=純水のみ/日本保健衛生協会=純水+専用洗剤または溶剤/イカリステリファーム=精製水・両性界面活性剤・消毒用エタノール・過酢酸系除菌剤等を公表
4. 記録と報告作業者名・使用資材・点検結果が文書で残るかイカリステリファーム=清掃記録、資材使用履歴、ロットNo.、作業者名、点検記録を文書化・保存/シー・エス・ビルサービス=作業後の品質点検を工程に明記(記録様式の公表はなし)
5. 料金の出し方概算の前提(面積・クラス・頻度・時間帯)と現地調査の要否5社とも料金は非公表。日本保健衛生協会=図面や要望から概算見積可/シー・エス・ビルサービス=現地調査→業務仕様書と見積書を提出

基準1は、清掃と測定を同じ会社に頼むか分けるかの判断です。同じ会社なら清掃前後の変化がそのまま報告書になり、分ければ第三者の数字になります。取引先の監査でクラス証明が要る場合は、清掃業者の測定では足りないことがあります。NCCはクラス証明書について、測定業者による測定で環境測定報告書として発行可能としつつ、別途費用が必要と明記しています。

基準2と4は、清掃の品質が人に依存することへの備えです。シー・エス・ビルサービスは独自の研修施設「BASE」と社内向け動画教育プラットフォーム、詳細な清掃マニュアルを整備していると公表しています。作業者が入れ替わっても品質が変わらないかは、手順書と教育の仕組みで判断してください。

基準5について、料金を公表している会社は5社中0社です。清掃の見積は面積と部位、頻度、時間帯、清浄度クラスで決まるため、公表しにくい構造です。比較するなら同じ条件書で2〜3社に概算を出してもらい、単価ではなく「1回の清掃で何を測り、何を残すか」を揃えて並べてください。設計施工の会社と清掃の会社の役割分担はクリーンルームの施工会社比較をご覧ください。クリーンウェアの洗濯を清掃と一緒に頼みたい場合はクリーンウェアのクリーニング業者で扱っています。

規格・制度の数値は必ず原文で確認してください

クリーンルームに関わる規格(ISO14644・JIS B 9920)や、GMP・HACCP・再生医療関連の制度は改正されます。当サイトの記載は制度の全体像と確認すべき論点を示すことを目的としており、設計・契約・規制対応の根拠にはできません。必ず規格原文および所管官庁の最新の告示・通知をご確認ください。規格の全体像はクリーンルームの規格にまとめています。

クリーンルーム清掃のよくある質問

クリーンルームの清掃業者について、料金の公表状況、ICRとBCRで頼む会社を分けるべきか、清浄度の測定も頼めるか、稼働中のラインを止めずに作業できるかなど、依頼前に多い質問に本文の内容をもとに答えます。

クリーンルーム清掃の料金はいくらですか?

掲載5社のうち清掃料金を公表している会社は0社です(2026年9月21日確認)。日本保健衛生協会はよくある質問で「施設の大きさや用途、清浄度レベルにより変わってきます。図面やご要望から概算でのお見積もりも可能です」と回答しています。面積、部位、頻度、作業できる時間帯、清浄度クラスを条件書にまとめて、同じ条件で2〜3社に見積を依頼してください。

ICRとBCRで清掃業者は分けたほうがよいですか?

目的が違うため、公式サイトで対応を確認できる会社が変わります。イカリステリファームは微生物の除去を目的とした除塵清掃を医薬品製造施設や微生物管理区域に特化して提供すると明記しています。日本保健衛生協会は工業用とバイオ系の両方を掲げています。GMP管理下の施設では記録の様式が監査に耐えるかまで含めて確認してください。

清掃業者に清浄度の測定も頼めますか?

会社によります。NCCは清掃前後にパーティクルカウンターと落下塵カウンターで測定してデータを後日提出するとし、クラス証明書は測定業者の測定で環境測定報告書として発行可能、別途費用と公表しています。日本保健衛生協会はクリーンルームの測定をサービスに掲げています。イカリステリファームは環境モニタリングとして清浄度測定やHEPAフィルターリーク測定を行い、依頼された項目をまとめて報告書で提出するとしています。監査用のクラス証明が必要な場合は、清掃と測定を分けるかを含めて事前に確認してください。

稼働中のラインを止めずに清掃してもらえますか?

日本保健衛生協会は夜間や休日の作業について「可能です。作業条件につきましては、お客様のご要望に応じて対応可能です」と回答しています。シー・エス・ビルサービスは清掃前に現地調査とヒアリングを行うとしています。止めない場合は、資機材の持ち込み手順、入退室ルール、装置の養生範囲、清掃中の確認方法を条件書に書いて業者と合わせてください。

この記事を書いた人

執筆・編集:クリーンルームラボ 編集部

クリーンルームの設計施工会社について、対応分野・施工体制・公表実績を公式情報にもとづいてまとめています。

最終更新:2026年9月25日